資生堂ギャラリーは、1919年のオープン以来「新しい価値の発見と創造」という企業理念のもと、90年以上連綿と活動を継続してきました。shiseido art egg(シセイドウ アートエッグ)は、その活動の一環として、発表の場を求める新進アーティストの皆さんに、ギャラリーの門戸を広く開く公募制のプログラムで、今回で6回目を迎えます。
本年は、全国各地より314件の応募をいただきました。
その中から、three、鎌田友介、入江早耶の3組が入選となり、資生堂ギャラリーで、それぞれ個展を開催します。(詳細はこちら)
ぜひ3つの個展をご高覧いただき、次代を担う世代の芸術活動を一緒に応援してください。
過去の展覧会
「第6回 shiseido art egg」
会期: | three展: 2012年1月6日(金) 〜 29日(日) 鎌田友介展: 2012年2月3日(金) 〜 26日(日) 入江早耶展: 2012年3月2日(金) 〜 25日(日) |
three展 2012年1月6日(金)~29日(日) 21日間
3人組のユニットであるthree(スリー)は、弁当などについてくる小さな醤油さしや、フィギュア、菓子等既存のモノを素材として、それらを無数集積、反復させることで彼らの目に映った現代社会を表現するユニークな作品をつくっています。
本展では、約5万個の透明な醤油さしをゆるやかに波打つ壁面にさし、そこへ東京の雑踏などの映像を投影して都市や群集を表した作品と、約7千個のあめでつくったオブジェに観客が介入することで、変化していく作品を展開します。
一見軽やかでポップに見える素材から、震災など一連の変化を通じて彼らがとらえた「現在」が浮かび上がります。
1986 : | 福島生まれ |
2009 : | three結成 |
鎌田友介展 2012年2月3日(金)~26日(日) 21日間
鎌田友介は、3次元の現実世界を解体し2次元につくり替え、再び3次元空間に構成することで知覚のゆがみをつくりだすインスタレーションを展開しています。
本展では、それぞれ異なるパースペクティブを持たせた(ゆがませた)多数のフレームをつなぎ、資生堂ギャラリーの空間を多方向に横断するように展示。
消失点を乱立させることで、多次元的なゆがみを体験できる空間をつくり、日常とは異なる空間認識を引き起こすことを試みます。
1984 : | 神奈川生まれ |
2011 : | 東京藝術大学大学院美術研究科 先端芸術表現専攻修士課程在籍 |
入江早耶展 2012年3月2日(金)~25日(日) 21日間
入江早耶は、世の中にあふれている日用品やイメージが内包する様々な意味や本質〈素材のルーツ・特性、デザイン(図柄)にこめられた想い等〉に着目し、作品を制作しているアーティストです。
本展では、身の回りのものから生活を豊かにする小さな幸せを見出すことをテーマにインスタレーションを展開します。
日用品などの表面(視覚情報)を消しゴムで消し、その消し屑から、元の視覚情報を立体(彫刻)に還元した小さくて精巧なオブジェや、長靴のゴム底に彫刻された恐竜、ファンデーションから生まれたヴィーナスなど、見慣れた品々から小さな幸せが浮かびあがります。
1983 : | 岡山生まれ |
2009 : | 広島市立大学大学院芸術学研究科 博士前期課程修了 |
■shiseido art egg賞
展覧会終了後、3人の審査員が3つの個展の中からshiseido art egg賞を選出します。今年度の審査員は、伊庭靖子(画家)、津村耕佑(ファッションデザイナー)、平野啓一郎(作家)の3氏です。
受賞者は2012年4月下旬当ウェブサイトにて発表します。こちらもご期待ください。
■カタログ
「第6回shiseido art egg」のカタログは、展覧会終了後の2012年5月発行予定です。
詳細は資生堂ギャラリーまで問い合わせて下さい。
「第6回 shiseido art egg展」 開催要項
会期 : | three展 2012年1月6日(金) 〜 29日(日) 鎌田友介展 2012年2月3日(金) 〜 26日(日) 入江早耶展 2012年3月2日(金) 〜 25日(日) |
会場 : | 資生堂ギャラリー 〒104-0061 東京都中央区銀座8-8-3 東京銀座資生堂ビル地下1階 tel.03-3572-3901 fax.03-3572-3951 平日 11:00〜19:00 日・祝 11:00〜18:00 毎週月曜休(祝日が月曜日にあたる場合も休館) 入場無料 |
主催 : | 株式会社資生堂 |
展示風景
three展 <three is a magic number.4>
鎌田友介展 <Dimension Distortion Destruction>
入江早耶展 <デイリー ハピネス>
Photo by Ken KATO