さらに、第六次椿会では、毎年出品作家の話し合いの中で、テーマも含めて展覧会をつくりあげていく、ということを試みます。 すでに、3年間を通してのコンセプトとして「Trans-Figurative」が話し合いの中からうまれています。「Figure(形象)」を「Trans(超える)」というこのコンセプトは、第六次椿会メンバーの仕事を象徴するとともに、これまでの椿会のイメージを超える、そして、各アーティストも現在の自己の世界を超える、という想いを含んでいます。
テーマの下にアーティストが集められるのではなく、「椿会」という場に出会ったアーティスト達自らが、テーマも含め展覧会を構築していく。第六次椿会のこの試みは、グループショーの新たなかたちを模索します。
初回となる本年は伊庭靖子、祐成政徳、袴田京太朗、やなぎみわの4名が出品します。
写真的な視覚を介在させることにより、きわめてリアルな質感と独特の空気感で果物や寝具といった日常的なモチーフを油彩で描き出す、伊庭靖子。
建築空間と密接に関わる立体作品を制作している、祐成政徳。
「かたちにならないはずの場所にかたちをつくること」を自らの彫刻の定義とし、制作している、袴田京太朗。
写真やコンピュータグラフィックス、映像などを駆使しながら女性をモチーフとした作品を制作している、やなぎみわ。
4名のアーティストが互いに話し合いを重ねながら展示のプランを練っていきました。
それぞれの世界がどのようにつながっていくのか。「椿会」でなくては見ることのできないアーティストたちのコンビネーションをお楽しみください。